2015年 大阪市立大学 数学 過去問 解説

解答方式 時間 大問数 難易度
記述 120分 4問 やや難~難

 

■設問別分析

大問 区分 内容
1 関数 問1単純な同値変形の問題である。文字数にとらわれず、規則正しく変換していくと良い。問2pが変数であることを忘れずにpについての積の微分を忠実に行う。問3にもつながるが、文字の多い場合の失点は、変数と定数の区別の着実性にあることに留意したい。問3式変形が複雑だが、問題文の条件にある2/3乗を基準とした式変形で容易に解答なる。

 

標準
2 積分・面積 出題のタイプはよく見るex・三角関数型の積分。問1と問2はどちらも関連した問題だが、I・Jを先に求めてF(x)やG(x)を求める方が慣れているだろう。S(x)を求める問題では、面積を求める手順の王道、上下関係(グラフ)から考え始めれば、その上下関係がKの値によって周期的に(対称的に)繰り返すことが予想できる。Skが求められればその極限は容易に解答できるが、周期性によってまとめられた問3の解答ができるかが鍵。 やや難
3 数列・確率 コインの裏表に関する、数列と確率の融合問題。導入にあたる(1)は難なく解けるがそこから漸化式を導く(2)が難しい。コインの裏が出たら、条件がリセットされることに注目すると一回目に表かつ二回目が裏のときと、一回目に裏のときで場合分けすると整理しやすいが気付きにくい。(1)の誘導から式を導くならば以下のようにする。

n回目に表がでる→an n回目に裏がでる→bn pnの和→Sn

とすると

  • 1-Sn-1=an-1+bn-1
  • Pn=1/2an-1
  • An=1/2bn-1
  • Pn+1=1/2an

という式ができる。あとは漸化式に必要なpに関する項のみに文字消去。

(3)は(2)が完成すればそれほど難しくはない。

4 空間図形の体積・切り口 立方体を対角線を軸として回転させたときの体積を求める問題。回転軸からの距離を軸からの距離をuとして関数化する問題だが、切り口の形がuの範囲によって異なるため、混乱しやすい。誘導にのって、軸から遠い距離にある辺との距離のみについて考えればよいのだが、整理しづらい。